道の駅　星のふる里ふじはし

道の駅基本情報

駅名	星のふる里ふじはし(ほしのふるさとふじはし)
住所	岐阜県揖斐郡揖斐川町東横山264-1
コード	242 850 806*46
駅名の由来	「ふじはし」は市町村合併前の旧村名の藤橋村より。 旧藤橋村は環境庁の調査により全国でも指折りの「星の観察に適した村」とされ、 藤橋村は「星のふる里・藤橋」をキャッチフレーズに村づくりを行っていた。
施設	物産館、農作物直売所、レストラン、蕎麦処、温泉施設(温泉施設内にもレストランあり)、足湯施設、徳山民族資料収蔵庫
休館日	年末年始 (レストラン/そば処 上記に加えて火曜日) (温泉/徳山民族資料収蔵庫 上記に加えて木曜日)
営業時間	平日 9:30～17:00、土日祝 9:00～17:00 (レストラン 平日 9:00～15:00、土日祝 8:00～15:00) (そば処 11:00～16:00) (温泉 3月～12月 10:00～20:30、1・2月 10:00～19:30) (温泉内レストラン 3月～12月 10:00～20:00、1・2月 10:00～19:00) (徳山民族資料収蔵庫 4月～10月 10:00～16:30、11月～3月 10:00～15:30)
道の駅の特産品	椎茸せんべい、ゴマ味噌せんべい、徳山なんば(唐辛子)、徳山なんばのおかず味噌、徳山なんばの激辛手焼きせんべい、 徳山なんばの辛旨地獄(せんべい)、徳山ぶらぶらとろろそば、徳山ぶらぶらせんべい、鹿のまろやかカレー、 鹿ジャーキー、鮎甘露煮、蒟蒻入りドーナッツ、河童豆腐店の作り立て豆腐、河童豆腐店の揚げたて豆乳ドーナッツ、 河童豆腐店の豆乳ソフトクリーム

人口密度最小の村に揖斐地区最大の道の駅

　東海環状自動車道の大野神戸ICから県道53号線→県道261号線→国道303号線を通って北西に26km、 或いは北陸自動車道の木之本ICから国道303号線を通って北東に39km、 岐阜県西部の旧藤橋村(現揖斐川町)に「道の駅　星のふる里ふじはし」はある。
　本駅周辺は住宅どころか田畑さえ見えない山林の風景。 道の駅から1km北に進んだ横山ダムの近くに小さな集落が存在するが、 そこを除けば殆ど人が住んでいる気配はない。 それもそのはず、旧藤橋村は村が存続していた当時のデータで日本で最も人口密度の低い市町村だった。
　ただ、そんな人口密度最小の村にある本駅は揖斐地区(岐阜県西部)では最大の道の駅。 コロナ禍の影響を受けた最新の2022年のデータでも年間利用客は22万2千人。 コロナ禍明けの2024年は40万人に迫る利用客が見込まれているようだ。
　駅名に付く「星のふる里」は環境庁の調査による、「星の観測に適した場所」のお墨付きを貰ったことから付いた名称。 夜間に訪れ星空を眺めるのも本駅の楽しみの一つと言えるだろう。 ただ、本駅で夜間に仮眠を取るのは正直言って少し怖い。 昼間の賑わいと打って変わって夜間は暗闇と静寂の世界になる。 私は過去に一度、本駅で仮眠を取らせてもらったことがあるが、辺りに仮眠を取る同志はおらず、周辺は真っ暗。 暗闇の中の孤独はこんなに怖いのか、という事を実感させられた。

絶品の「しいたけコロッケ」販売

　本駅は物産館を兼ねた農作物直売所、そば処、レストラン、温泉、足湯、徳山民族資料収蔵庫から成る施設構成。 温泉内にもレストランが併設されているので、「食」の施設に関してはそば処を含めて合計3つ存在することになる。
　まず、道の駅レストラン「星のふる里」だが、地元の食材を使った料理を多数提供。 特に藤橋村特産の椎茸を使った「しいたけコロッケ定食」が人気メニューになっている。 このメニューの中心となるしいたけコロッケは肉厚椎茸を丸ごと1個使っているのが特徴。 具体的には傘の部分はそのまま、軸の部分はみじん切りにしてペースト状の里芋の中に練り込み、 これらを合体させてこんがりと揚げている。これをおろし生姜醤油に付けて食べるのが店の推奨する食べ方。 肉厚椎茸のボリューム感も中々だが、里芋も美味しい。 「しいたけコロッケ定食」はしいたけコロッケ2つと味噌汁、小鉢、漬物、ご飯が付いて1000円。 「しいたけコロッケ」は単品(1個400円)でも注文することが出来る。
　徳山ダムの底に沈んだ徳山村でのみ作られていた「徳山なんば(唐辛子)」を使ったメニューも本駅の人気メニュー。 幻の唐辛子を使った激辛ラーメン「地獄のなんば～麺(930円)」が提供されている。 今回、私は無難な「しいたけコロッケ定食」を選択したため、「地獄のなんば～麺」はまだ試していないが、 周りの人の食べている様子をこっそりと観察した限りでは相当に辛そう。 量が半分(辛さは同じ)の「ハーフなんば～麺(550円)」もあるので、 辛いのに自信のない方はまずはハーフサイズで試してみるのが良さそうだ。
　その他、近隣の横山ダムと徳山ダムのフォルムを再現した「よことくダムカレー(1300円)」も提供。 「からあげ定食(900円)」「カツ丼(1200円)」「ラーメン(800円)」「山菜そば/うどん(800円)」等も味わうことが出来る。
　温泉施設内にあるレストラン「お食事処ふじはし」も人気メニューは「しいたけコロッケ定食(1200円)」。 こちらの店舗は夜8時まで営業しているのが特徴。夕食にも利用可能になっている。 もう一つの食の施設「そば処　二八そば」はそば、天ぷら、ご飯がセットになった「もりそば定食(1600円)」が人気のメニュー。 「もりそば(並/780円)」「くるみそば(850円)」「とろろそば(900円)」「たぬきそば(800円)」等を味わうことが出来る。 中京圏ではお馴染みの「ころそば」も味わうことが出来る。

物産館では椎茸、なんば、豆腐

　続いて農作物直売所を兼ねた物産館だが、揖斐地方の商品を中心に岐阜県の特産品を販売。 品数はとても多く正確に数えた訳では無いが1000品は軽く超えているように見える。
　物産館内の「いびの特産品コーナー」では藤橋村名物の椎茸を使った商品が目に付く存在。 特に「椎茸せんべい」は大々的に販売されている。 徳山ダムの湖底に沈んだ旧徳山村の特産品「徳山なんば(唐辛子)」も本駅の人気商品。 一般的な唐辛子と比べて約1.6倍辛い「徳山なんば」を使った「おかず味噌」「激辛手焼きせんべい」、 超激辛のおせんべい「旨辛地獄」等が販売されている。 在りし日の徳山村の名所がプリントされた煎餅「徳山ぶらぶら」も本駅ならではの商品。 地産のジビエ(鹿肉)を使った「鹿のまろやかカレー」「鹿ジャーキー」等も販売されている。
　物産館の奥の方には豆腐店「かっぱの豆腐があったとさ」が店を構える。 この店の名物は「作り立て豆腐(250円)」。テイクアウト不可で、イートインコーナーでその場で味わうことしか許されない。 正に作り立ての旨味を感じることが出来る。 「揚げたて豆乳ドーナッツ(こちらはテイクアウト可)」「豆乳ソフトクリーム」も販売されている。
　農作物直売コーナーでは20種類位の野菜、果物、キノコ類を販売。 目に付くのはやっぱり椎茸。その他、さつまいも、カボチャ、フィレンツェ梨(洋梨)、スダチ等が販売されている。

星空を眺めながら湯に浸かる

　本駅で最も人気の施設はやはり温泉施設。 大自然の中、ゆったりと湯を楽しむことが出来る。
　泉質は名湯に多いと言われるアルカリ性単純温泉。 体に負担の少ない低張性温泉のため、ゆったりと湯に浸かっても大丈夫である。 湯の種類は内風呂、露天風呂、泡風呂、歩行湯(男女片方のみ)、サウナ、水風呂と多彩。 定休日の木曜日の後に男風呂/女風呂が入れ替わりになる。
　この温泉の魅力は何と言っても露天風呂から見る満天の星空。 個人の意見を言わせていただけるなら、もう少し温泉施設内の照明を控えめにして、 星空が映えるようにして欲しいが、まあ、安全確保のためにそうもいかないのかも知れない。 ただ、現状でも星空は本当に綺麗。東京や大阪などの都会の星空とは全く違う。 「星ってこんなにあるんだ!!」と驚かされることだろう。
　9年前(2015年)に訪れた時は利用料は格安の510円だったが、燃料費高騰のため510円→540円→700円まで値上がりした点は少々残念。 ただ、700円でも十分に満足できる温泉だと私は思う。