道の駅　北の関宿安芸高田

駅基本情報

駅名	北の関宿安芸高田(きたのせきじゅくあきたかた)
住所	広島県安芸高田市美土里町横田331-1
コード	244 187 150*53
駅名の由来	江戸時代、山陽から山陰へ結ぶ街道が整備され、この地に関所が設けられたこと、及び宿駅を兼ね備えた役所が設けられたことから、 「北の関所」と呼ばれるようになった。「安芸高田」は現在の市名より。
施設	物産館、レストラン、コンビニエンスストア、観光案内所
休館日	無休
営業時間	9:00～18:00[スタンプは7:00～] (レストラン 11:00～18:00) (コンビニ 24時間)
特産品	桑田米、夜叉うどん、海産物の干物、神楽のお面、神楽ストラップ、神楽門前湯治村のカステラ饅頭、神楽きな粉草だんご、 激辛神楽みそ、ゆずヴぁたーケーキ、黒ゴマ大福、うさぎ饅頭、酒まんじゅう、焼き麩、うこん粉、 日本酒「うっぷんばらし」「安芸福の神」「神の蔵」

「北の関宿」で「神楽」を楽しむ

　中国自動車道の高田ICを降りて直ぐ、広島県北部の旧美土里町(現安芸高田市美土里町)に本駅「北の関宿安芸高田」はある。 高速道路を使うと車窓の景色を確認する間もなく本駅に到着してしまうが、道の駅周辺はとても長閑な風景。 ゆったりとドライブを楽しみたい方は高速道路ではなく一般道を利用して訪れるのも良いかも知れない。 長閑な山林と田畑の景色を見ることが出来るはずである。
　さて、本駅は物産館、レストラン、コンビニエンスストア(ローソン・ポプラ)から成る少々地味な道の駅。 人の動きを見る限りでは、本駅の利用客の殆どはコンビニがお目当て。 県外ナンバーの車は少なく、地元客の利用が中心に見える。 安芸高田市の市議会の議論を見る限りでは本駅の機能強化の予定は特にない模様で、 市側の期待は2020年6月に新規オープンした市内2つ目の道の駅「三矢の里あきたかた」に移った感じがする。
　ただ、本駅も決して捨てたものではない。 特に観光客にとっては「神楽」を感じることが出来るのは嬉しい。 実は広島県北部は日本で最も神楽が行われている地域。 本駅はモニター越しにはなるが、神楽を鑑賞することができる。 物産館内では「神楽の面」を販売。さすがに購入すると高いが見るだけならタダなので、 本駅を訪れた際は本場の神楽の雰囲気を是非、感じて頂きたい。

「桑田米」と「夜叉うどん」が人気

　本駅の農作物直売所を兼ねた物産館は「山の市・海の市」という名称。 ただ、本駅が位置するのは中国山脈の近くで、瀬戸内海側からも日本海側からも海からは遠く離れている。 「山の市」は良いとして、「海の市」はちょっと違和感を覚える。 店員にその点を聞いてみると、「昔からこの地はお米や野菜が豊富に採れた」 「海側から農作物を購入する商人が多く訪れ、農作物の代わりに海産物(干物)をここに置いて行った」 「その干物をここで販売していたため、海の市・山の市と呼ばれるようになった」ということらしい。 この伝統を今でも受け継ぎ、本駅では瀬戸内や山陰、或いは豊洲水揚げの魚の干物が数多く販売されている。 個人的には「道の駅ではその地で作られたものを買いたい」という思いがあるが、 このような歴史があるならば、ここで「豊洲の魚の干物を買う」のもアリかな、という気がする。
　地元の商品では地産の米「桑田米」が圧倒的な人気商品。 雪解けのミネラルたっぷりの清流を引き込んで育てた米はツヤ、風味、甘味、粘りが素晴らしい。 別名「天使のお米」とも呼ばれている。 僅か60戸程の農家しか生産に携わっておらず、一般に出回ることは殆どない貴重なお米だが、 本駅では5kg2400円と普通の米とほとんど変わらない価格で購入することが出来る。
　もう一品取り上げたいのが「夜叉うどん」。 秘伝の旨辛スープが入ったこのうどんは安芸高田市を代表する地域の公認グルメ。 具材とスープが一体になって冷凍保存されているため、食べたいときに火をかけるだけのお手軽さも受けている。 その他にも「激辛神楽みそ」「神楽門前湯治村のカステラ饅頭」、 柚子とバターがたっぷり入った「ゆずヴぁたーケーキ」、 地酒の「うっぷんばらし」「神の蔵」等の安芸高田市の逸品が販売されている。

ウコンが入った「ながいきラーメン」

　本駅の「食」の施設には「ながいきラーメン食堂」がある。 店名からしてラーメンの専門店と思いきや、「ザ・めしや」のようなカフェテリア型式のレストラン。 まあ、自慢のメニューが「ながいきラーメン」なので、「ながいきラーメン」+「食堂」と考えれば店名に偽りはない。
　「ながいきラーメン(700円)」の特徴は麺にウコンが1000mgも配合されていること。 脂っこく健康に良くない(諸説あり)とも言われるラーメンに健康成分であるウコンを配合し、 「百歳になってもこのラーメンを食べたいと思われるように」という願いが込められているらしい。 　総菜は約30種類を提供。麻婆豆腐、揚げ餃子、白身魚フライ、鶏の照り焼き等が入った皿があり、各々に値段が設定されている。 好みの皿を取って食事を楽しむスタイルになっている。