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(鳥取県の道の駅 no.04)

道の駅 ポート赤碕


「道の駅 ポート赤碕」は鳥取県琴浦町にある道の駅。高台から日本海の絶景を楽しむことが可能です。 本駅は2023年4月にリニューアル。海鮮レストランと牛骨ラーメン店が施設に加わり、多彩な道の駅になっています。 以下、現地調査に基づいた利用者目線のレポートをお届けします。



「道の駅 ポート赤碕」施設情報

駅名 ポート赤碕(ポートあかさき)
住所 鳥取県東伯郡琴浦町別所255
コード 578 019 443*77
駅名の由来 「ポート」は港の意味。「赤碕」は市町村合併前の旧町名の赤碕町より。本駅は港のそばにある。
施設 海産物直売所(物産品販売コーナーも併設)、農作物直売所、レストラン、ラーメン店、コンビニエンスストア、韓国物産館、 日韓友好交流公園「風の丘」、ふれあい広場、【近隣施設】食事処「海」
休館日 (海産物直売所 1/1~1/2、1/5~1/7、水曜日)
(レストラン 12/30~1/7、水曜日)
(韓国物産館 年末年始、水曜日)
(農作物直売所 年末年始)
(ラーメン店/コンビニ 無休)
(近隣食事処「海」 木曜日)
営業時間 9:30~17:00
※施設毎 → 施設毎の営業時間
道の駅の特産品 赤碕かまぼこ、海産物各種、梨各種、どじょうすくいまんじゅう、銘菓「大風呂敷」、ホタルイカのピリ辛煮、 うにホタテの佃煮、のどぐろトロ煮、海鮮煎餅「浜太郎」、大山ラテ
道の駅グルメ 【レストランで提供】エビの大漁丼、煮魚定食、琴浦グランサーモン丼、天海盛り、大漁御膳、甘エビ丼、大人のお子様ランチ
【ラーメン店で提供】牛すじラーメン、牛骨ラーメン、コーンポタージュラーメン、昔ながらの中華そば、スタミナラーメン
【近隣食事処「海」で提供】魚定食、あみ定食、アジフライ定食、刺身定食、モサエビ丼
公式ページ 道の駅 ポート赤碕 公式ページ

2023年4月にリニューアル

 山陰自動車道の琴の浦ICから一般道→国道9号線を通って北に1km、 鳥取県北西部の旧赤碕町(現琴浦町)に「道の駅 ポート赤碕」はある。 インターからの道中は車窓の左手に田畑、右手にメガソーラー施設の景色。 海は全く見えないが、実は本駅は日本海のすぐ近くに立地。 高速道路を使わずに国道9号線を使ってアクセスされた方は、道中、所々で荒々しい日本海の景色を見ることが出来るだろう。

「道の駅 ポート赤碕」の道の駅看板の写真
道の駅看板
 本駅は1993年オープンの古参の道の駅。 もう過去形になってしまうが、本駅は本当に素晴らしい道の駅だった。 品揃え豊富な物産館、赤碕港直送の魚介類販売、レストランでは漁港直送の海の幸を使った海鮮料理、格安なうどん店、便利なコンビニ。 駅から見える日本海は絶景。山陰を旅する観光客は頻繁に本駅に立ち寄り、地元客も大勢集まる。 まさに地方創生の理想形といえる道の駅だった。

 状況が変わったのは2011年、国道に並行するように無料の高速道路の山陰自動車道が開通した頃。 これがストロー現象と呼ばれるものなのだろうか。 本駅の前を走る国道の交通量が激減。本駅に立ち寄る客も徐々に減少。 やがて人気だった海鮮レストランとうどん店は閉店。
 更に2017年に本駅から僅か1kmの距離の高速道路沿いに、 新しい道の駅「琴の浦」がオープンしたことが本駅の衰退の決定打になってしまった。 殆どの観光客は新駅に取られ、地元客の多くも新駅に流れた。 物産館の品数も大幅に減り、本当に寂しい道の駅になってしまった。

 ただ、本駅はまだ死んではいなかった。 本駅を管理する琴浦町は2023年4月に本駅のリニューアルを敢行。 赤碕町漁業組合に道の駅の運営を委託し、漁業組合直営の海鮮レストランを復活。 更に鳥取名物「牛骨ラーメン」の店の誘致に成功し、「道の駅 ポート赤碕」の第二ステージを歩みだした。
 2025年12月に運営元の赤碕漁業組合が道の駅から撤退する等、まだまだ前途多難な状況だが、 町が一体となって本駅の維持、発展を支えていく方針。 道の駅ファンの一人として、「ポート赤碕」が再び、賑わいの場になることを祈らずにはいられない。

大盛況だったころの「道の駅 ポート赤碕」の写真
大盛況だったころの本駅(2011年10月撮影)。物産館、レストラン、うどん店など、どの施設も多くの客を集めていた。
現在の「道の駅 ポート赤碕」の写真
現在(2025年10月撮影)の本駅の様子。リニューアルはされたが、客数は昔と比べるとまだまだ少ない状況。

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意外と多彩な施設群

 本駅は海産物直売所農作物直売所レストランラーメン店コンビニ韓国物産館から成る道の駅。 客数は多いとは言えないが、意外と施設は多彩。利用者にとって便利な道の駅と言えるだろう。
 ただ一点、お土産などの地域の物産品販売に関してはやや貧弱。 一応、海産物直売所の中に物産品販売コーナーは設けられてはいるが、 特産品の購入を幅広い選択肢の中から選びたい方は、近隣の道の駅「琴の浦」を訪れることをお勧めする。

 海産物直売所では赤碕漁港で水揚げされた新鮮な魚介類を販売。 水揚げされる魚は季節によって異なると思うが、今回の10月の訪問時には「赤カレイ」「マダイ」「マアジ」「カンパチ」 「姫アサゴ」等が並んでいた。
 海産物直売所の一角に設けられている物産コーナーでは琴浦町を中心とする鳥取県の伝統銘菓を販売。 特に「ふろしきまんじゅう」と「大風呂敷」は琴浦町の伝統銘菓。 琴浦町では昔から祝い事の際、木綿地に家紋を染めた風呂敷を用意する伝統があり、この伝統から生まれた銘菓である。 海産物を使った特産品もあり、特に「ホタルイカのピリ辛煮」「のどぐろトロ煮」「うにホタテ佃煮」は人気商品になっている。

「道の駅 ポート赤碕」にある海産物直売所の写真
本駅の中心施設となる海産物直売所。2025年12月末までは赤碕町漁業協同組合が運営。2026年からは町営の施設となる。
「道の駅 ポート赤碕」で販売されている琴浦伝統銘菓の「大風呂敷」の写真
物産コーナーでは琴浦町伝統銘菓の「大風呂敷」を販売
 海産物直売所のすぐ隣にはレストラン「お食事処 あかさき亭」がある。 こちらのレストランも2025年12月末までは赤碕町漁業協同組合が運営。2026年からは町営の施設となる。 管理元が変わることによってメニュー/価格も大きく変わる可能性があるが、 取り敢えず2024年10月時点の名物メニューと価格をお知らせしたい。

 人気メニューは「エビの大漁丼(3000円)」。 赤碕漁港では多くのエビが水揚げされるが、「モサエビ」「オニエビ」「甘エビ」の3種を丼に大量に盛った料理。 本駅でなければ食べることが出来ない名物料理になっている。
 名峰「大山」から湧き出す伏流水を最先端の濾過養殖システムの下で育てられた「琴浦グランサーモン」を使ったメニューも本駅の名物。 「琴浦グランサーモン丼」「琴浦グランサーモンユッケ丼」は共に1800円。 アニサキス食中毒を殆ど心配する必要が無く、安心して上質な脂がのったサーモンを味わうことが出来る。

 大食漢の方には海鮮丼1キロ、天丼1キロがセットになった「天海盛り(4500円)」は如何だろうか。 このメニューは平日限定で提供されている。 その他「大漁御膳(1日20食限定/1800円)」「甘エビ丼(1500円)」「にぎり寿司定食(1400円)」など、魅力的なメニューがズラリ。 「大人のお子様ランチ(1500円)」という面白メニューもある(当然「子供のお子様ランチ(500円)」もある)。
「道の駅 ポート赤碕」にある「食事処 あかさき亭」の写真
「食事処 あかさき亭」では主に海鮮料理を提供

牛すじトッピングが人気のラーメン店

 続いて「鳥取牛骨ラーメン 京ら」の紹介を。 この店は「豚骨ラーメン」と「牛骨ラーメン」。2つの種類のラーメンを提供する店である。
 まあ、どちらを選ぶかは個人の好み次第だが、やっぱり、鳥取県を訪れたからには食べたいのは「牛骨ラーメン」の方。 牛骨ラーメンは鳥取県発祥のご当地ラーメンで、牛骨をじっくり煮込んでとったスープが特徴。 牛骨の香ばしい甘味と旨味、溶けだしたコラーゲンが特徴である。

 牛骨ラーメンは一杯750円。トッピングで自由にオリジナルのラーメンに仕上げることも可能である。 店のお勧めトッピングは「牛すじ(+400円)」。とろける様な食感を味わうことが出来る。 チャーシュートッピングは+200円。炒飯付きのセットメニュー(+350円)にすることも可能である。

「道の駅 ポート赤碕」にある「鳥取牛骨ラーメンの店 京ら」の写真
「鳥取牛骨ラーメンの店 京ら」では牛骨ラーメンを提供。牛すじトッピングが人気No.1になっている。
 ラーメン店の隣にあるのはいつも便利なコンビニ。ローソンとポプラの合弁コンビニなので、2つの店の良いとこどりになっている。 まあ、コンビニは特にコメントはいらないだろう。

「道の駅 ポート赤碕」にあるコンビニの写真
ローソンとポプラが合体したコンビニ。ポプラのお弁当はご飯をレジでよそってパッケージしてくれる。大盛りまでなら同一料金。特盛は追加料金が必要。
 道の駅本体の建物から少し離れたところには農作物直売所「あぐりポート琴浦」がある。 ここでは地産の野菜、果物を50種類くらい販売。特に梨の販売が盛んで、夏から秋にかけて、様々な品種が店頭に並ぶ。

「道の駅 ポート赤碕」にある農作物直売所の写真
農作物直売所「あぐりポート琴浦」。JAの直売所で品揃えが豊富。特に梨は名物になっている。

展望台とふれあい広場、2ヶ所から見る海の景色

 続いては農作物直売所の東側にある韓国物産館。 1819年に赤碕の地に漂着した韓国商船を救出したことから、この地で日韓の友好が育まれたことを記念した施設。 館内には当時の韓国商船のモデルなど、様々な資料が展示されている。 また、韓国物産品も販売。冷麺や韓国ならではの調味料が販売されている。 なお、入館は無料である。

「道の駅 ポート赤碕」にある韓国物産館の写真
韓国物産館内では1819年に赤碕の地に漂着した韓国商船の復元モデル等を展示。韓国物産品も販売されている。
 韓国物産館の先にあるのは日韓友好交流公園「風の丘」。 入場無料の公園で、園内には韓国ならではの石材を使った建造物が設置されている。
「道の駅 ポート赤碕」にある韓日韓友好交流公園「風の丘」の写真
韓日韓友好交流公園「風の丘」
韓日韓友好交流公園「風の丘」にある石風車の写真
日本ではほとんど見かけない「石風車」。羽が重くて回っているところを見たことが無いが、風が強い日は回るのかな?
 商業施設では無いので見落としがちだが、構内の真ん中付近にある展望台も要チェックの施設。 実は道の駅構内からは海を見ることは出来ないが、展望台を上って北の方角を見ると荒々しい日本海の景色を見ることが出来る。 付け加えるなら、道の駅の入り口近くにある「ふれあい広場」も日本海の絶景スポット。 個人的な意見を言うならば、「ふれあい広場」から見る日本海の景色の方が好き。 海だけではなく、遠くに砂浜、更には海沿いに並ぶ赤碕の町並みも見ることが出来る。
「道の駅 ポート赤碕」にある展望台の写真
構内の中央付近にある展望台(2階)。道の駅スタンプはこの建物の1階にある。24時間開放されている。
「道の駅 ポート赤碕」の展望台から見る日本海の写真
展望台から見る荒々しい日本海の風景
「道の駅 ポート赤碕」のふれあい広場から見る日本海の風景の写真
道の駅近くのふれあい広場から見る日本海の風景。日本海の荒波と海岸ギリギリに並ぶ住宅街が印象的。
 最後に道の駅のすぐ近くにある「食事処 海」についても一言、触れておきたい。 この食事処は観光客よりも、どちらかと言えば地元の住民や赤碕漁港の関係者に人気の店。 いわゆる観光地料金では無く、格安で地元の新鮮な海鮮料理を味わうことが出来る。
 提供されているのは「魚定食(980円)」「あみ定食(980円)」「アジフライ定食(880円)」「煮魚定食(880円)」「焼魚定食(880円)」等。 私は「アジフライ定食」を味わったが、かなり美味しい。カリカリとした衣の中に包まれたアジは甘みを感じる。 「新鮮な魚とはこんなに美味しいのか」と思わせる味だった。

「道の駅 ポート赤碕」の近くにある「食事処 海」の写真
道の駅のすぐ近くにある「食事処 海」。地元住民や赤碕漁港関係者にも人気の店。
「食事処 海」のアジフライ定食の写真
「食事処 海」で味わった「アジフライ定食」。他にも食べてみたい料理がいっぱい。

・施設別営業時間

・道の駅「ポート赤碕」近隣の入浴施設

【その他の道の駅はこちらから】

 鳥取県の道の駅
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「道の駅 ポート赤碕」近隣の宿泊施設

(宿名の前の丸数字は地図上の数字に対応したものです。道の駅から近い順に番号を付けています。)

■①ホテル東伯イン
 [MAPCODE] 189 877 842*08
 (口コミ平均3.3点/5点満点)

 - 道の駅から東に2km
 - 料金(1人6,600円、2人計9,500円~)

   

■②サンシャイン とうはく
 [MAPCODE] 578 023 286*52
 (口コミ平均4.1点/5点満点、お勧め度★★☆)

 - 道の駅から東に3km
 - 料金(1人7,500円、2人計12,000円~)
 - 朝食付きプランもあり
 - 館内にイタリアンやお酒を楽しむ店有り
 - 【注】チェックインは21時まで

   

■③友好館
 [MAPCODE] 578 039 358*56
 (口コミ平均4.2点/5点満点、お勧め度★★☆)

 - 道の駅から西に9km
 - 料金(2人計10,000円~)
 - 近くに温泉施設あり(別料金)

   

■④民泊 萬屋く
 [MAPCODE] 189 855 801*81
 (口コミ平均4.7点/5点満点、お勧め度★★☆)

 - 道の駅から東に9km
 - 料金(1人8,700円、2人計17,400円~)
 - 1日1組限定の宿(ホストとは同じ建物)

 

■⑤COAST VILLA DAISEN
 [MAPCODE] 252 882 390*34
 (口コミ平均4.3点/5点満点、お勧め度★★☆)

 - 道の駅から西に19km
 - 料金(1人6,800円、2人計11,960円~)
 - 夕食付きプランもあり
 - 学割プラン、シニア割プランもあり
 - 🐶ペット可[追加料金+1,800円]

   

■⑥倉吉シティホテル
 [MAPCODE] 189 717 365*13
 (口コミ平均4.0点/5点満点、お勧め度★☆☆)

 - 道の駅から東に20km
 - 料金(1人7,000円、2人計9,500円~)
 - 食事付きプランもあり
 - 2024年にリニューアル
 - 名湯「三朝温泉」の湯を用いた大浴場あり

   

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(※ 料金、宿泊条件は時期により変動する場合があります。
上記の料金等は目安としてご活用ください。
料金、宿泊条件の詳細はリンク先のサイトでご確認いただきたく、よろしくお願いします)