(兵庫県の道の駅　no.28)

道の駅　但馬のまほろば

「道の駅　但馬のまほろば」は北近畿豊岡自動車道の山東PA内にある道の駅。年間利用客200万人の関西屈指の人気の道の駅です。物産館、レストラン、フードコート等、施設も多彩。入場無料の古代あさご館も併設されています。以下、現地調査に基づいた利用者目線のレポートをお届けします。

駅基本情報
駅名	但馬のまほろば(たじまのまほろば)
住所	兵庫県朝来市山東町大月92-6
コード	347 794 890*58
駅名の由来	「但馬」は地域名。兵庫県北部の旧冷制国の但馬国の地域を表す。「まほろば」は古事記に登場する古語で「素晴らしい場所」という意味。
施設	物産館、農作物直売所、精肉コーナー、レストラン、フードコート、埋蔵文化財センター「古代あさご館」
休館日	無休 (埋蔵文化財センター 12/28～1/4、月曜日[祝日と重なる場合は営業])
営業時間	9:00～19:00[土日祝は20:00まで] ※施設毎　→　施設毎の営業時間
道の駅の特産品	絹ごし羊羹、銘菓「鮎のささやき」、地酒ケーキ、円山菓寮のかりんとう、銘菓「こうのとりの玉子」、但馬牛ふりかけ、但馬牛肉みそ、但馬牛サラミ、黒豆パイ、黒豆チーズケーキ、黒豆せんべい、黒豆きんつば、岩津ネギタルタルソース、岩津ネギラー油、岩津ネギドレッシング、竹田城二色きんつば、佳長のえびせん、黒大豆枝豆、但馬牛/神戸牛の切落とし
道の駅グルメ	【レストランで提供】神戸牛ステーキ定食、神戸牛ハンバーグセット、但馬鶏の唐揚げ定食、兵庫県産ポークの生姜焼き定食、季節の野菜カリー、【フードコートで提供】蔵出醤油ラーメン、厳選神戸ビーフ丼、厳選神戸ビーフカレー、但馬鶏親子丼、穴子天丼温そばセット、まほろば牛乳ソフト
公式ページ	道の駅　但馬のまほろば　公式ページ

年間200万人が訪れる人気駅

　兵庫県の丹波市から豊岡市を結ぶ基本的には無料の北近畿豊岡自動車道。そのほぼ中間点の山東パーキングエリア内に「道の駅　但馬のまほろば」はある。本駅が位置しているのは兵庫県東部の旧山東町(現朝来市山東町)。高速道路に直結している効果もあり、年間200万人の利用客を集める関西屈指の人気の道の駅である。高速道路のPAが道の駅になった施設だが、一般道からもアクセスが可能。県道136号線に本駅に向かう進入路が設けられている。

　無料高速があるのだから一般道を使ってアクセスする必要はないだろう…と思われがちだが、意外とそうでもない。実は北近畿豊岡自動車道は本駅からすぐ南側の山東IC-青垣ICのみ有料区間(普通車300円)。最寄りの道の駅「あおがき」から本駅に向かう場合は有料の高速か、或いは無料の一般道を使うか選択を迫られる。
　ちなみに一般道(国道427号線)を使うと遠阪峠を越えるルートになる。「酷道」というほど酷い道ではないが、そこそこ厳しい峠道。所要時間も16分ほど余計に掛かるので、どちらを選択するかはなかなか悩ましいところだろう。
　なお、本駅の一般道用の駐車場は高速道路用とは分離されているが、スペースはまあまあ広い(普通車30台分)。施設入口まで2分ほど歩くが、不便というのはあまり感じない。

「道の駅　但馬のまほろば」の駅施設の写真 — 駅施設。奥行きがあるので意外と広い施設である。

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特産品の販売は約2000種類

　まず、本駅の物産館だが、特徴はとにかく品数が多いこと。とても数えきれないが、おそらく品数は2000種類位はあるだろう。これだけ多いと「逆にお土産選びが大変そう」と思われるかも知れないが、本駅では幾つかのコーナーを設けて商品をテーマに沿って仕分けをしている。比較的、スムーズにお土産選びを楽しむことが出来るだろう。以下、コーナー毎に名物商品を幾つか紹介していきたい。

　まず、物産館入口の目立つ場所に配置されているのが「但馬の銘菓コーナー」。ここでは、北近畿豊岡自動車道の沿道となる丹波市、朝来市、養父市、豊岡市の銘菓を販売している。丹波やながわ(丹波市)が提供する「丹波大納言どら福」、菓子舗谷恒(養父市)が提供する「絹ごし羊羹」「鮎のささやき」、円山菓寮(豊岡市)が提供する「かりんとう」、城崎スイーツ(豊岡市)が提供する「米粉バウムクーヘン」等。本駅が位置する朝来市の銘菓がなかなか見つからなかったのはやや残念だが、沿道の銘菓が幾つも並んでいる。

　その隣には「但馬牛コーナー」がある。ここでは「但馬牛ふりかけ」「但馬牛サラミ」「但馬牛肉みそ」「但馬牛ちりめん佃煮」等を販売。その横には「丹波黒豆コーナー」があり、「黒豆パイ」「黒豆チーズケーキ」「黒豆せんべい」「黒豆きんつば」等が販売されている。
　更にその隣には朝来市を代表する特産品「岩津ネギコーナー」。「岩津ネギタルタルソース」「岩津ネギラー油」「岩津ネギドレッシング」「岩津ネギスープ」等を販売。また朝来市の観光名所「竹田城土産コーナー」もあり、「竹田城二色きんつば」「竹田城跡よもぎ包み餅」等が販売されている。

　物産館の一角には精肉コーナーがある。ここでは兵庫県のブランド牛肉の但馬牛と神戸牛を販売。価格は例えば切り落としが600gで1248円。なかなかのお買い得価格である。 農作物直売所も併設しており、丹波の黒大豆枝豆を始め地産の野菜、果物を50種類くらい販売している。

「道の駅　但馬のまほろば」の物産館の写真 — 物産館では2000種類位の地域の特産品が販売されている

「道の駅　但馬のまほろば」の農作物直売所の写真 — 農作物直売所では丹波の黒大豆枝豆(丹波黒)が人気。50種類位の地産の農作物が販売されている。

「食」の施設は2つ

　続いて本駅の「食」の施設だがレストランとフードコートの2つがある。どちらかと言えばレストランの方がやや高級志向。幅広い選択肢の中から好みの料理を選択することが出来る。

　まずレストラン「茶すり庵」だが、神戸牛を満喫できるレストラン。「神戸牛ステーキ定食(100g/2500円)」「神戸牛ハンバーグセット(2200円)」「神戸牛プレミアム焼肉丼(2500円)」「神戸牛ローストビーフ丼(2500円)」等、神戸牛を使った料理を味わうことが出来る。その他「但馬鶏の唐揚げ定食(1500円)」「兵庫県産ポークの生姜焼き定食(1500円)」「季節の野菜カリー(1500円)」等も味わうことが出来る。

「道の駅　但馬のまほろば」のレストラン「茶すり庵」の写真 — 神戸牛を使った料理を満喫できるレストラン「茶すり庵」

　フードコートでは麺類、丼物が中心の廉価なメニューが中心。「きつねそば/うどん(600円)」「蔵出醤油ラーメン(1000円)」「但馬鶏親子丼(1100円)」「鶏南蛮タルタル丼(1000円)」等を味わうことが出来る。このフードコートでも神戸牛肉を味わうことが可能。「厳選神戸ビーフ丼(1600円)」「厳選神戸ビーフカリー(1250円)」が提供されている。また、理由は不明だが穴子天丼がこのフードコートの大人気メニュー。「穴子天丼(単品)」は1250円、「穴子天丼温そばセット」はフードコートの1番人気メニューで1600円で味わうことが出来る。デザート類では「まほろば牛乳ソフト(450円)」が人気になっている。

「道の駅　但馬のまほろば」のフードコートの写真 — フードコートでは麺類、カレー等の軽食から神戸牛を使った本格料理まで提供されている

古代あさご館は入場無料

　本駅は入場無料の埋蔵文化財センター(通称「古代あさご館」)も併設している。この施設は朝来市内にある「竹田城跡」「池田古墳」「長塚古墳」「高田遺跡」の4つの史跡の発掘調査情報を提供することを目的に建設されたもの。館内には様々な発掘物の復元品が展示されている。
　入り口付近には大和の大王などの有力首長の棺「王者の棺」の復元品を展示。日本で最初の手鏡(復元品)もあり、実際に手に取って自分の顔を写してみることも可能である。「勾玉づくり」等の体験教室も行われている。