道の駅　播磨いちのみや

道の駅基本情報

駅名	播磨いちのみや(はりまいちのみや)
住所	兵庫県宍粟市一宮町須行名510-1
コード	304 325 237*60
駅名の由来	「播磨」は日本の地方行政区分である令制国の一つの「播磨国」より。主に兵庫県南部地域を指す。 「いちのみや」は市町村合併前の旧町名の一宮町より。
施設	物産館、農作物直売所、レストラン、【隣接施設】JA直売所「伊和の里」
休館日	無休 (レストラン 火曜日)
営業時間	9:00～17:00 (レストラン 9:00～15:00) (JA直売所 8:00～17:00)
道の駅の特産品	おやつ黒豆、杵つき餅、地産の米「伊和の里」、健康米「むらさきの舞」、繁盛米、 蜂蜜どら焼き、塩味まんじゅう、千種ようかん、美作みそ、揖保乃糸素麺、 日本酒「播州一献」「奥播磨」、山本豆腐店の地釜炊き豆腐、今井農場の卵、二十世紀梨

似たような施設が2つ

　中国自動車道の山崎ICから国道29号線を北に12km、 兵庫県南西部の旧一宮町(現宍粟市一宮町)に本駅「播磨いちのみや」はある。 道中はインターを降りた直後はそこそこ住宅が並んでいるが、2km程進んだ先は田畑が広がる長閑な風景。 本駅周辺も田畑が9割、住宅が1割の長閑な風景が広がる。
　ただ、市街地から12kmと言っても車を使えばあっという間。 市街地からの利用客が意外と多く、週末を中心に混雑する道の駅である。 ちなみに本駅の駐車可能台数は36台と少なく、時間帯によっては国道まで駐車待ちの車の列が伸びる状況。 道の駅の北側の小さい道を入った先に臨時の駐車場があるので(案内板あり)、混雑時には積極的に利用したい。

道の駅看板

　さて、本駅に到着して目に入るのは瓦屋根の純和風な似たような建物が2つ。 一つは国道沿いに、もう一つは国道から駐車場を挟んで向かい側に建っている。 どちらが道の駅か一瞬迷うが、前者がJAスーパーの「伊和の里」、後者が道の駅である。 販売されている商品はどちらも農作物と地域の特産品であり、この点でも2つの施設はよく似ている。
　もしかして「バチバチのライバル？」と思ったが、さすがに聞けない。 両者の公式ホームページを見ると、互いに相手の事は一言も触れていないので、ライバルであることは間違いないのだろう。 ただ、JAスーパー特産品の米「伊和の里」が道の駅でも販売している点を見ると、仲が悪いということは無さそう。 そもそも駐車場もトイレも共有しているのだから、上手に共存しているのだろう。 利用者側から見るとメリットは2倍。 2つの施設の商品を見て、気に入った方でお気に入りの商品を購入したい。

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おやつ黒豆「丹波の黒太郎」が人気

　似たような施設の道の駅とJAスーパー「伊和の里」だが、細かく見ると違う部分が幾つかある。 一つは食事処の有無。食事処は道の駅のみ併設しており、JAスーパー内には存在しない。
　また、両施設共に地域の特産品と農作物を販売しているが、その比率はかなり違う。 道の駅は特産品が4割/農作物が6割に対して、JAスーパーは特産品が1割/農作物が9割くらい。 更に農作物の産地も違う。JAスーパーは宍粟市を含む兵庫県播磨地区内であるのに対して、道の駅は他県産が中心。 これはあくまで私の想像だが、農作物の産地に関してはJAスーパーが管区内の商品を独占的に販売しているのは、 おそらく譲れない一線なのだろう。 管区内の農作物販売で道の駅に負けたら、それこそ存在意義が問われそうなので。
　道の駅施設内の農作物販売は鳥取県産の商品が多くを占め、 夏は鳥取県産のスイカ、秋は鳥取県産の梨が目に付く存在である。

道の駅では鳥取県産の農作物販売が盛ん(写真は2011年秋に撮影した二十世紀梨)

　地域の特産品を購入したい場合は道の駅の施設を利用するのがお勧め。 名物商品は地元の一宮町に本拠を置く(株)丹波の黒太郎が提供する「おやつ黒豆」。 国産の丹波黒大豆で作ったちょっと変わったお菓子で、看板商品である薄甘納豆の「丹波の黒太郎」、 大人の味の「ブランデー黒太郎」、宇治抹茶で包んだ「抹茶黒太郎」、 その他「きなこ黒太郎」「コーヒー黒太郎」「黒いり」の6種が販売されている。 健康を保つ米として評判の「むらさきの舞」も本駅で販売。 いつも使っている米に1割から2割「むらさきの舞」を混ぜることによって、 いつものご飯がアントシアニン色素の紫色に変化。 アントシアニンの効果によりアンチエイジングに効用があるらしい。 近隣市町村の銘菓「はちみつどら焼き(赤穂市産)」「塩味まんじゅう(赤穂市産)」 「千種ようかん(宍粟市千種町産)」も本駅で販売されている。

似たような建物が2つあるが、こちらが道の駅。

こちらはJAスーパーの「伊和の里」

卵と長芋を使った料理が人気

　本駅の「食」の施設には、道の駅の建物内の「おふくろ食堂」がある。 この食堂の名物は千種町今井牧場の平飼い有精卵と鳥取県産の最強(粘りが強いという意味で)の長芋「ねばりっこ」。 これらを使った料理が人気になっている。
　今井牧場の平飼い卵を使った「だし巻きご飯(980円)」が人気のメニュー。 だし巻き玉子、揖保乃糸そうめん、白米、小鉢、香物が付いている。 シンプルに卵を味わうなら「卵かけご飯(980円)」。こちらも揖保乃糸そうめんと香物が付いている。
　最強長芋「ねばりっこ」を使ったメニューでは「とろろ御膳(1380円)」が人気のメニュー。 一般的なスーパーで販売されている長芋と一味違った濃厚な食感を味わうことが出来るだろう。 店の看板メニューの「おふくろ定食(980円)」は、「ねばりっことろろ」と「だし巻き玉子」の2つを同時に味わうことが出来る。
　その他のメニューでは「とんかつ定食(1450円)」「エビフライ定食(1600円)」「ミックスフライ定食(1750円)」等。 お子様連れの方にはアンパンマンの形の皿にハンバーグ等が乗った「アンパンマンランチ(680円)」が喜ばれそうだ。

道を挟んで向かい側にあるのは伊和神社。社殿が北向きになっている全国的に珍しい神社である。