(山形県の道の駅　no.22)

道の駅　やまがた蔵王

道の駅基本情報
駅名	やまがた蔵王(やまがたざおう)
住所	山形県山形市表蔵王79-1
コード	273 382 383*31
駅名の由来	市名の「山形市」+ 山形を代表する観光地「蔵王」の登り口に位置することより
施設	専門店(バウムクーヘン/山形牛/山形プリン/カフェ＆スイーツ)、芋煮広場、【近隣施設】特産品販売＆フードコート「ぐっと山形」、農作物直売所「食の駅山形蔵王」
休館日	1/1 (芋煮広場 4月～11月営業)
営業時間	(スタンプ 9:00～17:30) (専門店店舗により異なる) (芋煮広場 10:00～17:00) (ぐっと山形の物産館 9:00～17:30) (ぐっと山形のフードコート 10:00～17:00) (食の駅 9:00～18:00)
道の駅の特産品	米の娘ぶたカレーパン、米沢牛肉、山形芋煮、米沢牛ビーフカレー、龍上海の「赤湯辛みそラーメン」、新旬屋の「金の鶏中華」、米沢牛コロッケ、漬物処本長の漬物各種、ぺちょら漬け、山形銘菓各種(乃し梅/山形サブレ/あじさい/古鏡/だだちゃ豆煎餅/等)、焼プリンタルト、、山形カヌレ、食用菊

県内最大級の道の駅が誕生

　東北中央自動車道の山形上山ICから国道13号線を北に300m、山形県東部の山形市に「道の駅　やまがた蔵王」はある。山形市はおよそ24万人が暮らす山形県の県庁所在地。ただ、本駅は市の中心部から離れており住宅はあまり目立たない。むしろ目立つのはインターから至近距離という立地を生かした工場のほう。 物流拠点の中に位置する道の駅である。
　また、駅名から分かる通り本駅は樹氷で有名な蔵王高原の入り口に立地。 蔵王観光の拠点としても機能する道の駅である。

　本駅は2023年8月登録、同年12月オープンの新しい道の駅。道の駅としての施設は4つの専門店、芋煮広場、多目的ホールが存在。物産館、農作物直売所、及びレストランやフードコート等の「食」の施設は存在しないかなり地味な道の駅である。

　ただ、あくまで「道の駅の施設としては」という話であり、周辺施設を含めれば地味ということは無い。
　むしろ、その逆。道の駅のすぐ近くには観光物産館「ぐっと山形」と農作物直売所「食の駅　山形蔵王」があり、これらの施設を含めれば地味どころか、県内最大級の道の駅と言える。

　まだ、オープンしたばかりのため本駅の年間利用客の公式発表はされていないが、おそらく「道の駅施設としての」利用客はかなり地味な数字になるだろう。しかし、この数字に騙されてはいけない。周辺施設を含めれば間違いなく本駅は県内トップクラスの人気の道の駅。もちろん、利用者から見れば道の駅の施設に含まれているか、いないかは全く関係ない。本サイトでは、周辺施設を含めたレポートをお届けしたい。

(広告の下に記事が続きます)

3000種類以上の山形の特産品

　まずは山形県観光物産館「ぐっと山形」の紹介から。この施設は結構凄い。まず販売スペースが広い。東京ドーム1個分…は少しオーバーかも知れないが、0.7個分くらいはありそう。その広大なスペースを余すことなく山形県の特産品が並べられている。商品の種類数はとても数えきれない(数える気にもならない)。おそらく3000種類は軽く超えているだろう。

　これだけ広くて商品数が多いと「目的の商品を見つけられない」と思う方も多いかも知れない。ただ、その点は心配ご無用。この店では商品のジャンル毎にコーナーが設けられており、目的の商品を探しやすくなっている。
　設けられているコーナーは「そば・ラーメンコーナー」「ジャムコーナー」「牛肉コーナー」「漬物コーナー」「酒コーナー」「山形100年老舗メーカーコーナー」の6種類。各コーナーの人気商品を順に紹介したい。

　まず「そば・ラーメンコーナー」では県内の有名ラーメン店の自慢の商品が並ぶ。特に目立つのは「龍上海の赤湯辛みそラーメン」と「新旬屋の金の鶏中華」。山形名物の「冷たい肉そば」も販売されている。
　「ジャムコーナー」には山形ご当地のディップソースが並ぶ。ジャムかどうかは微妙だが、タルタルソース、明太子紅花玉子マヨネーズ、焙煎ごまドレッシングもここで販売されている。
　「牛肉コーナー」では米沢牛肉を販売。焼肉用の米沢牛は300gで4600円。米沢牛コロッケ/メンチカツも販売されている。このコーナーでは山形名物の「芋煮(レトルト)」も販売されている。
　「漬物コーナー」では県内老舗の漬物店「漬物処本長」の漬物を主に販売。「ぺちょら漬け」「スイカの漬物」等、山形県ならではの漬物も販売されている。
　「酒コーナー」には山形県の17の酒蔵の銘酒を販売。月山ワイン、高畠ワインなど、ワインの販売も行われている。
　最後に「山形100年老舗メーカーコーナー」では県内の10の老舗店の商品を販売。佐藤屋の「乃し梅」、木村屋の「古鏡(こきょう)」、寒河江屋の「だだちゃ豆煎餅」、深田菓子舗の「あじさい」、酒田米菓の「オランダせんべい」等が販売されている。

フードコート内には6つの店

　「ぐっと山形」内には大きなフードコートもある。フードコートには6つの店舗があり、どの店舗も多くの客を集めている。

　「うぐいす亭」は蕎麦を提供する店。人気メニューは「特製肉そば(1080円)」。何でも冷やす県民性が産んだローカルグルメ「冷たい肉そば(830円)」も提供されている。
　「ヤマガタキッチン」は主にラーメンを提供する店。名物は「冷やしラーメン(980円)」。「米沢牛カレー(1200円)」も人気になっている。

　「米沢琥珀堂」は丼と定食を提供する店。人気は「ローストビーフ丼(1290円)」。プチ贅沢を楽しむ「米沢牛ステーキMIX丼(3300円)」もある。
　ジェラードの店「茶蔵」もフードコート内では人気の店。ほんのり/濃い茶/濃厚/極みの4つのレベルがある「抹茶ジェラード(420円～530円)」が名物。「さくらんぼジェラード」「ずんだシェイク」等のご当地スイーツもある。
　「アマービレ」はパスタの専門店。「山形ナポリタン(680円)」が名物になっている。
　少し変わった店名の「花の種」はソフトクリームを提供する店。名物は「ティラミスソフト(850円)」。「極うまソフトクリーム(380円)」も人気になっている。

　物産館の一角にあるベーカリーも人気の施設。ここでは本駅限定「米の娘ぶた」を使ったカレーパン(430円)が人気になっている。「米の娘ぶた」とは米を配合した餌で育てられた山形県のブランド豚。肉質が柔らかく、脂身があっさり甘いのが特徴である。
　実際に食べてみたが、米の娘ぶたの豚肉がたっぷり。食べ応えは十分である。

(広告の下に記事が続きます)

4つの専門店に芋煮広場も

　続いて農作物直売所「食の駅　山形蔵王」だが、この施設もなかなか凄い。販売されている農作物の種類はおよそ80種類。一般的な野菜、果物はほぼ揃っている。
　産地は95%が地元の山形市。しっかりと地産地消の役割を果たしている。もしかしたら東北地方では一般的な食材なのかも知れないが、食用菊が5種類も販売されていたのが印象的。 アケビ、サルナシが多数販売されているのも山形県ならではなのかも知れない。

　最後になってしまったが道の駅の正式施設の4つの専門店についても紹介したい。「ESCARGOT ZAO BAUM STUDIO」はバウムクーヘンの専門店。道の駅構内の工房で焼き上げた出来立てのバウムクーヘンを味わうことが出来る。
　「TAKAHASHI BEEF FARM」は山形県産の牛肉を販売する店舗。「蔵王牛ハンバーグ」「蔵王牛いも煮」「高橋の肉だれ」が人気になっている。

　「山形プリンの店」はプリンの専門店。「焼プリンタルト」「プリンアイス」「プリンソフトクリーム」が名物になっている。
　道の駅カフェ「SLOWJAM」では山形県産100%フルーツジュースが人気。　山形県産たまごと牛乳を使用したカスタードプリンのような菓子「山形カヌレ(400円)」も味わうことが出来る。

　屋外ではいも煮広場がある。ここでは本場、山形のいも煮を堪能することが可能。レギュラーは800円、ハーフは500円で販売されている。
　イベントホールでは各種イベントが開催されるが、イベントが無い日は卓球広場になる。卓球台の利用料は無料。運動不足解消のために少し卓球に興じてみるのは如何だろうか。